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2025.04.20
お知らせ

乾燥や汗に悩む女性へ  ~年齢によるゆらぎを感じたときに~

女性の体は、年齢やライフステージの変化によって大きく影響を受けます。 特に思春期、妊娠・出産、更年期といった節目の時期には、ホルモンバランスの揺らぎに伴って、肌の乾燥や粘膜の違和感、急に汗が出るといった変化を感じやすくなる方も少なくありません。こうした変化は、心身の不調として日々の暮らしに影響することもあります。 東洋医学では、こうした変化を体内の「気・血・津液(しんえき)」の巡りの乱れと捉えます。特に潤いが不足した状態を「陰虚(いんきょ)」と呼び、肌のかさつき、喉の渇き、のぼせなどを引き起こす原因の一つとされます。また、「気」が不足すると、汗をコントロールする力が弱まり、だらだらと汗が出てしまうといった不快感にもつながると考えられています。 鍼灸では、これらの状態に応じて使用する経穴(ツボ)を選びます。たとえば「太谿(たいけい)」は腎を養って潤いを補い、「三陰交(さんいんこう)」は女性特有の不調に広く用いられます。「照海(しょうかい)」は喉や目の乾燥に、「陰郄(いんげき)」や「神門(しんもん)」はストレスによる寝汗や緊張に対して使われることがあります。また「復溜(ふくりゅう)」は体を内側から温めて発汗の調整を助けるとされ、体質や状態に応じて施術が行われます。 日常生活の中でも、ご自身でできるセルフケアがあります。たとえば「合谷(ごうこく)」は手の甲にあるツボで、緊張を緩めリラックスを促すと言われています。 「三陰交(さんいんこう)」は足首の内側に位置し、冷えや女性の体調バランスを整えることを目指して用いられます。「神門(しんもん)」は手首の小指側にあるツボで、心を落ち着けたいときにやさしく押すとよいとされています。指で5秒ほどゆっくり押し、呼吸と合わせて繰り返すことがポイントです。 また、こまめな保湿や部屋の加湿、バランスのとれた食事や十分な睡眠も体の潤いを守る大切な習慣です。衣類は通気性がよく吸湿性の高い素材を選ぶと、不快感をやわらげる助けになります。香辛料やカフェインを控えることで、汗の量をコントロールしやすくなる場合もあります。 年齢を重ねる中で感じる変化に対して、不安になることもあるかもしれませんが、日々の小さなケアを積み重ねることが、ご自身の体と穏やかに向き合う第一歩になります。 無理なく続けられる方法から、ぜひ取り入れてみてください。

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